那須紅葉登山 2011.10.08 「初めての姥ヶ平・南月山」編 ③

登山に限らず

ハイキングなどで森を歩くと

「こんにちは」と声をかけられることがある。


同じ風景を歩いて眺めた者どうしの「親近感」を味わえて嬉しい。

初めのころ、僕は「こんにちは」が恥ずかしくて言えなかった。


けれど

この「こんにちは」には

万が一、遭難してしまったときの「目撃者」を多く集めることができる重要な表現にもなることを知った。

「こんにちは」ということで

すれ違った人の「性別、おおよその世代、衣服の特徴、すれちがった場所と時間」・・・

この記憶がある、ない、で発見に大きな違いがでるのが山なのだ。

もちろん危険な場所を歩くわけではない。

けれど

突然、歩けなくなってしまうこともある。


そんなことを思えば

今となっては

自然に「こんにちは」が出てくるようになる。


無視をされてしまうこともあるが、これは強制されるものでもない。

そこは勘違いしてはいけない。

噴気孔を過ぎると

道沿いの草も「小さな紅葉」の演出をしてくれた。

9時13分。

姥ヶ平へ通じる「三斗小屋」方面の分岐点。

しばらく茶臼を直下する道を進む。

現在地の案内板。

視界の先に「姥ヶ平」は見えるが

まだまだ歩くようだ。

西側の斜面。

なんともいえない見ごろな色づき。

反対側、東斜面。

遠くの山は、まだ緑。

紅葉がこの周辺一角だけであることがよくわかる。

9時24分。

有名な、目印の「一本木」。

「♪このー木 何の木、気になる木ぃ」

9時28分。

登山道ぞいに「カエデ」を発見。

僕がカメラを向けると

後から後から「撮影渋滞」になってしまった(笑)

紅葉は「紅」だけではキレイには見えない。

緑、黄、橙、朱、紅、そして茶。

いまは枯れて

だれも見てはくれないけれど

来年は再び

キレイな花を咲かせ

多くの人が

カメラを向けてくれるだろう。


今年も、ありがとう。


僕が一番、目を奪われたいろ。

那須の紅葉の一番の演出者にちがいない。



9時51分。

木々の間の狭い登山道に入ったとき

森にむけてしゃがみこみ

カメラをひたすら向ける人が居た。


後から、その場所に目を追ってみると・・・

そうそう、これ、これ

紅葉は一番の目的かもしれない。

けれど

那須の自然は「秋は紅葉」と決め付けてはならない。


紅葉に隠れて

キレイな花

清清しい空と雲

珍しい昆虫。


歩かないと見つからない。


下を向いて歩かないと気づかない。


そんな風景が那須にはまだまだある。


まもなく姥ヶ平。


そこにあるものは一体なんだろう。


続く→http://d.hatena.ne.jp/nasuchari/20111027#1319720772