初めての「富士登山」2011  ⑦ 〜富士宮口・九合目〜 2011.08.15 登り・いよいよご来光です

山小屋での仮眠が十分できなかったことが大きな影響であることは間違いなかった。

八合目をスタートして

だんだんつらくなる体。


足が痛いわけでもない

寒いわけでもない

リュックは重くのしかかってはいたものの・・・


どこが、という原因はなかった。


けれど


限界に近づいていた。


「早く横になりたい」


恥ずかしい話、それだけだった。


0時46分。

九合目の山小屋前。

海外の団体さんは大きな声でなにかを話している。

ケータイは通じるようだ。


あちこちで

暗闇に人が寝ている。

ご来光にあわせて仮眠しているようだ。


とにかく少しでも頂上に早く着くために

できる限り

歩こうと思う。


登りの人の列をどれくらい先に譲ったことだろう。

1時34分。

ようやく九合五勺に着いた。

9.5合なのに頂上はまだ先である。


2時33分。

あと200メートル。

地上であれば「あっ」という間の距離が

ここでは

かなり遠くに感じる。


意識はもうろうとしていた。


息は冷たい。


寝たら死んでしまうのではないか


そんなことしか思い浮かべられなかった。


高山病を無理すると


こういう痛い目にあう。


たぶん複数の人で登っていたら


僕は下山を命令されていたであろう。



一人で登るとは


時として命を左右する。


あらためて


身にしみた。



3時17分。

最後の鳥居をくぐります。


うっすらと見えていた鳥居。


200メートルにおよそ40分かかっていた。


どうやら頂上はすぐそこのようだ。


暗闇からザワザワ人の声が聞こえる。



そして

写真はありませんが・・・


3時25分。


「やっとついたぁ」


富士宮口頂上に到達です。


とにかく岩場に腰をかけた。

「寒い」

下からかなり強い風が吹いている。


体が震える。


もはや上着をさらに重ねる気力さえなかった。


暗闇に

ただじっと

寒さをこらえる僕がいた。




どれくらいたってであろうか。


いま座った場所が「ご来光が見えない」西側であることを教えられた。


無言で


岩場のてっぺんに移動する。


運がよかったのか


僕の後ろや脇に


徐々に人が集まってきた。


4時06分。

三脚を固定して1枚目。

4時14分。

4時36分。

4時57分。

そして・・・

5時01分。

ご来光、やっほー

富士山の頂上部にある「駒ケ岳」からのご来光です。


気がつくと


風は穏やかになっていました。


みんなが待っていた


これのために登ってきた。


言葉なんて


いらなかった。



明るい頂上付近には


人がたくさん集まっていた。


次にみんなが目指すもの。


頂上には


まだまだお楽しみが待っていました。


つづきは

明日。


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