ウソのようなホント野崎。
栃木県大田原市。
ここにはJR宇都宮線「野崎駅」があり、「野崎郵便局」もある。
金融機関やコンビニの店名も「野崎」とある。
大手電機メーカーの工場のある「野崎工業団地」もある。
けれども住所は「大田原市下石上」もしくは「大田原市薄葉」であった。
「住居所表示地名」がないのに「通称地名」が公式に使用される・・・
特に珍しいものではないが、永年、それで親しまれてきた。
ちなみに「野崎」とは「那須野が原の先端」つまり「那須野が原ノサキ」が「ノザキ」となったといわれる。
明治22年に「野崎村」が成立。
明治30年には日本鉄道(現・JR東日本)野崎駅が開業。
ここで面白いのは「野崎村は前年の明治29年に大田原市・矢板市に分割併合され、野崎の地名が無いにも関わらず命名した」ということ。
この時点で「野崎」という地名は無くても、この地域が「野崎」と呼ばれていたことがわかる。
時代は平成。
野崎駅周辺の再開発が始まった。
区画整理が行われ、その結果、「平成23年1月22日」より、一部地域が「野崎1・2丁目」として新たにスタートを切ったのあります。
駅名、地名、地元住民の通称がようやく一つになった瞬間である。
さっそく野崎地区を歩いてみたが、「野崎」という地名を表す看板などは、まだ何も無かった。
また変わってゆくであろう大田原市野崎。
これからが楽しみである。