日光・男体山に登る〜2011.07.30幻編〜

前回、僕は那須の三本槍岳を初登頂した。

高さ1916.9メートル。

僕が登った「もっとも高い山」である。




1916メートル。

ということは

次なる目標は

当然2000メートル台の山、となる。



栃木に住んでいて

2000メートル台で一番登りたかった山。

それが「日光・男体山」である。



5月に「日光いろは坂」を僕は歩いて上下した。

ゴールデンウィークの真っ只中。

なのに

中禅寺湖畔は

華厳の滝が賑わいをみせていたものの

全体としては

かなり厳しい状況に思えた。



「日光に元気になってほしい」

僕の力ではどうにもならないが

なんとか

その想いを実行できないか・・・



その答えが「男体山」に登ることだった。



6月に那須を登る。

ならば

日光は7月にしよう

その想いだけは絶対成し遂げたかった。



7月29日。

天気予報は最悪であった。

新潟・福島で豪雨の被害。

日光の降水量も多い。

30日も雨らしい。


「雨なのに何を考えているんだ」

周囲の目は冷ややかだった。


けれど

ゲリラ豪雨は局地的なもの。

例えば

地元が雨でも

日光は曇り、かもしれない。


そんな望みをもって

7月30日。

僕は現地に向かうことに決めた。



那須が元気なのは世界遺産・日光が栃木にあるおかげ」

日光が元気になれば

那須も元気になれる。

日光も那須

同じ栃木にある。


ともに元気になって

栃木を盛り上げてゆきたい。


今回の男体山

「山歩き」だけでなく

「日光」再発見・・・も

目標に掲げた。


周囲の心配をよそに

7月30日土曜日午前2時30分起床

いろは坂をクルマで通過して

午前5時45分ころ

中禅寺湖畔をながめる「二荒山神社中宮祠」に到着した。


霧の立ち込める中禅寺湖

雨は強弱を繰り返し

断続的に降り注ぐ

神社の鳥居。


なかに参拝者とは別の「登山者用専用駐車場」がある。

お祭りの準備がされていた。


早朝の雨ということもあり

誰もいない。

神社の門は午前6時に開かれる。


とにかく誰もいない。


境内に入ると「お知らせ」の看板が。

31日からのお祭りの案内である。



実は7月31日(日)から8月7日(日)まで

男体山登拝講社大祭」というお祭りがあるのだ。

男体山は「ご神体」であり

二荒山神社の「神様」なのである。


この期間は

通常午前6時開門の「登拝門(男体山に登るための入口)」が

深夜0時に開門されるのだ。

つまり

「ご来光」を頂上で拝むことが出来る期間なのである。



今回は

「純粋な登山」が目的であり

「天候が良くないことがはっきりしている」という理由から

夜間登山はしないと決めていた。



気温15度。

雨。


地元よりも10度くらい低い

とても寒い。


見た感じ誰も男体山にアタックしている様子はみられない。


いつもなら強引に登っていたであるが


待つこと1時間。


雨は止む気配を感じさせず


結局7時30分頃


本日の登山は中止を決断した。


苦渋の決断だった。


しかし


安全は自分で確保しなくてはならない。


初めての2000メートル台。


安易な行動はできなかった。



「明日、来れるかな」

眠い目をこすり

仮眠をして

その日は日光を後にした。



皮肉にも地元はその後、晴れ間が出た。


日光は「お昼から強雨」との予報。

いてもたってもいられなかったが

戻ることはできなかった。



ただ

目標、想いは消えない。

1日考えて

僕は31日に再挑戦することにした。

この日を無駄にしたくない。



その想いは天に届くのでありましょうか・・・


続くw